2011 FUNKY IN 北海道 Part.28  初日 2日目 3日目 4日目 5日目 最終日















最終日コース

北海道最終の朝



食堂から見る落石湾
す兵船に光っているのはストロボの光です。
朝日では有りませんのでお間違い無く。

 年寄りはいつものようにam6:00前に目を覚ますが、他の皆さんはまだ熟睡中で私はカメラを持ってそっと大部屋を出て食堂に行ってみる。食堂からは昇ったばかりの朝陽と落石湾とそれに続く太平洋が見えていた。

 残念な事に水平線の上に雲が掛っていて、朝陽が海を照らす光の道は見られなかったが、雲の上から太陽が顔を出し始めところで朝陽が辺りを照らし出そうとしていた。

 私は食堂の扉から外に出てみたのだが、風も無く気温もそれ程低くなくキリッと引きしまった空気が爽やかだった。置いて有ったサンダル(吸い殻入れが置いて有ったから喫煙者用?)をお借りして、食堂前のデッキから我々のバイクを置いている方に回ってみる。

 すると我々のバイクの横に青いGSX−Rが停まっていて、よく見ると600ccのGSX−Rだった。それは素泊まりの若者のバイクと思われ、ツーリング先でGSX−R600を見るのは珍しく(もしかしたら初めて?CBRやR6はよく見掛けるが・・・)最初1000ccかと思ってしまったが、マフラーが一本のショートだったので600と分かった。。

 K8モデルの青いGSX−R600は、K9モデルのGSX−R750の隣に肩を並べて停まっており、私の K5モデル GSX−R1000 を加え、GSX−Rシリーズ の揃い踏み状態になっていました。


GSX−R兄弟揃い踏み。


 ZX−10Rだけ仲間外れ感は有ったが、宿の前に四台のSS系バイクだけが並ぶ光景は今時珍しく(FUNKYだけだったら何時もの事だが・・・)、私は朝陽に照らされて輝くバイク達を写真に収める為、無駄にカメラのシャッターを押しちゃいました。

 こんな時ハイアマチュア(思い出しました 宅さんが言っていたのはハイアマチュアでした)の宅さんだったら、どんな写真を撮るのか興味は有ったが、彼はまだ布団の中でありました。





 カジカの宿の朝食はam7:30からで、私はそれまで食堂と大部屋で寛いでいたのだが、娘さんがランドセルを背負って学校に行くのを見送ったり、BMW君がマンガを熟読する姿を眺めながら時間を過ごしておりました。

 朝食は時間通りに始まり、我々は落石湾の美しい景色をおかずに加え美味しく朝食を頂く。素泊まりの彼は、我々が食事をしている間にオーナーさんに挨拶して出発して行ったのだが、オーナーさんがその後彼の話をしてくれた。

 オーナーさんの話によると、彼の乗る GSX−R600 K8 はフロントタイヤがジンワリパンクしていたようで、オーナーさんは近くにバンクを修理してくれる所を知らないか聞かれたらしいのだが、この近くにパンクを修理してくれる所は無いとオーナーさんは答えたようだ。

 彼はパンクを修理してくれる所を探しながらゆっくりと走る事にしたらしいのだが、その話を聞いた私は彼が出発する前にその話を聞いていたら修理してあげる事も出来たのにと思ったのだが、彼はもう此処にはおりませんでした。

 フロントタイヤのパンク修理(チューブレスタイヤを外から修理する場合)は、ゴムの厚さが薄い為修理しても後で漏れて来る確率が高く応急的と考えるべきで、早目のタイヤ交換をお勧めする。彼がその後どの様な運命を辿ったかは知る由も無いが、私は彼の幸運をお祈りしておきました。
  

朝食 メニュー

景色と料理を同時に頂く朝食

この宅さんの後ろ姿を目にしていたら
バイクに乗るか聞かなかったのだが・・・



御開帳



 食事を終えた我々は出発の準備を始めたのだが、BMW君も出発準備を始め、待ちに待ったバイクカバーが外される時が近づき、私の期待感は弥が上にも高まっていく。

 オーナーさんが我々今日の予定を聞いてきたので、今晩(pm7:30)苫小牧東港からフェリーに乗って北海道を離れると答えたのだが、オーナーさんは驚いた表情を見せ

 < 大丈夫か・・・? > と顔の書いてあった。

 我々としては以前に何回も走っている道でもあり、今回は特に寄り道もしない予定なので余裕を持った行程だったのだが、オーナーさんの感覚では落石から苫小牧まで一日で行くのは普通の事ではないようでした。

 私が荷物を持って外に出てみると、そこにはカバーが外されたバイクが威風堂々と鎮座しておりました。それは BMWのマークが燦然と輝く水平対向二気筒エンジンのバイクで、多分 R1200GS (BMWに詳しくないので間違っていたらごめんなさい) だと思われた。

 私のプロファイリングが正しかった事が証明され、私は気分を良くして自分のバイクに荷物をセットする。しかし、昨日の天気情報では今日は晴れるとの予報が出ていた筈だが、今朝顔を出していた太陽は雲に隠れて上空を薄雲が覆っているのはどうして・・・?



厚岸まで一気走り



北海道最終日の出発です。


 北海道最終日を爽やかな青空の下で爽快な走りを楽しみたいと考えていた私は、モチベーションが今一上がらなかったが、路面は乾いており贅沢は言うまい。

 落石湾の美しい景色に見送られて落石を出発した我々は、昨日来た道を初田牛まで戻り、そこから海岸線出て道道142号で先ずは浜中を目指す。

 起伏に富んだこのワインディングロードを、TOPギヤホールドで一定のペースで走るのが私のいつもの走行パターンで、今回も車の殆ど走っていない(追い越した車は3台だけ?)道を景色とコーナーをジックリと楽しみながら走る。


漁協の人とバイクのお話?


 浜中に出て道道123号に入ると交通量が増え一定のペースで走るのは難しくなるが、今度はメリハリを付けた走りで霧多布、琵琶瀬を通過、登喜岱の森の中の道を楽しんで厚岸に到着する。

 今回メンバーの一人が厚岸漁協の直売店で生ガキを購入し秋田に送る手配をする事にしていて、我々は休憩を兼ねて厚岸大橋を渡って左折した所に在る直売店のパーキングにバイクを止める。





牡蠣でクジ引き?

 一昨年この直売所で生牡蠣を購入したメンバーは、その時の牡蠣の味を忘れられず今回も牡蠣を購入する為立ち寄ったのだが、今回購入した牡蠣に少々問題が有った事が後日秋田に帰ってから判明したと言う。

 前回購入した牡蠣の身は粒が揃っていて美味しかったそうで、今回も前回と同じ大きさの牡蠣を購入したのだが、送られて来た牡蠣の身には大きさに当り外れが有って、まるでクジ引きをしている感じだったと言う。それも外れクジが一つや二つでは無く結構な数であったらしく、事態は深刻だったようだ。

 外れの牡蠣は身が小さく、物によっては殆ど食べる所が無かった物も有ったようだ。購入時殻の大きさによって価格設定されている厚岸の牡蠣だが、殻の大きさは揃っていても肝心の中身の大きさが揃っていなければ商品としては問題有りだろう。

 厚岸の牡蠣は、昨年夏の猛暑で牡蠣が大量死する被害が有ったように聞くから、外れ牡蠣の原因はその影響かもしれないのだが、価格が一昨年よりも三割近く高かったのも関わらず、クジ引きみたいな牡蠣を購入してしまったメンバーには同情を禁じ得なかった。


外観から中見の判断は難しいかも。。。?
※ 左クリックで拡大

 牡蠣は工業製品では無い訳で全てが同一品質と言う事は有り得ないが、売っている場所が厚岸漁協の直売店な訳ですから、外れグジを大量に販売しては駄目でしょ・・・。

 外観から中身が入っているかどうかを見分けるのは難しいとは思うが、牡蠣のプロな訳ですからどんな手段を使ってでも外れクジを出さないようにしないと厚岸のブランドに傷が付く事にも成りかねません。

 厚岸の牡蠣ブランド大切にするのなら、X線を使ってでも当りクジを出し続けなければいけないと私は思うのだが・・・どうなんでしょう?。一度付いたマイナスイメージを挽回するには、多くの時間を必要とするもんなんです・・・。

毎年この時期に牡蠣祭りを行っているようです。


厚岸で獲れるのは牡蠣だけではありません。
※左クリックで拡大

カニさんが沢山おりました。


厚岸から釧路経由で豚丼の帯広へ

 牡蠣の発送手配を終え、我々は厚岸を発って国道44号を尾幌まで走って道道142号に入り、昆布経由で釧路に向かう。尾幌から昆布までの道道142号は、交通量が少ない道東の雰囲気に満ちた静かな道で、我々は道東の道を楽しみながら走る。

 昆布に到着し後続を待っていた10Rと私だったが、K9がなかなか到着しなかった。マイペースで走るK9は遅れる事は多々有っても問題になる事は少なく私は心配していなかったのだが、今回はいつもより少々待ち時間が長く私が引き返そうかと考え始めた頃、遠くからGSX−Rのエキゾーストノートが聞こえてきた。

 後で聞いた話では遅れたのには理由が有ったようで、上りの右?ブラインドコーナー(対向車は下りの左?コーナー)で対向車(SUV系)がセンターラインをはみ出して走って来たそうで、危うく衝突しそうになったらしい。昨晩カジカの宿のオーナーさんが、北海道のドライバーは道路の真ん中を走る(センターラインが有っても)から怖いと話していたのを思い出す。

 幸いセンターラインに寄る手前だったので事無きを得たらしいのだが、K9はその恐怖体験から立ち直るまで少々時間を要してしまったようて、ペースを上られずがらず遅くなってしまったらしい。SUV系に乗るドライバーに自己中心的な運転をする傾向が有るような気がするのは私だけ・・・?

 SUV系に乗るドライバーさんを敵に回す気は更更無いが、皆さん対向車線の事も考えて走りましょうね・・・。

 昆布から釧路に向かうと道は広く走り易く変わるのだが、釧路市街に近づくにつれ交通量も信号も増え、道は先ほどまでの道東の大自然の中の 道から都会の道へと様相を一変させる。釧路川に架かる幣舞橋手前のローターリーで国道38号に入った我々は、国道44号との信号交差点を左折して一路豚丼の帯広を目指す。


道の駅 恋問


太平洋を眺めながら・・・。
 帯広の雑踏の中を抜け大楽毛で国道38号のバイパスに出た我々は、白糠の 道の駅 恋問 で休憩した後、国道38号で帯広に向かったのだが、私が国道38号の白糠の先を走るのは多分42年ぶりだった。

 FUNKYではこれまで釧路⇔十勝を行き来する時、白糠と本別間を結ぶ国道392号と国道274号を使って楽しみながら走っていたのだが、今回は帯広で豚丼を食べる事も有り、本別には出ずに国道38号を使う事にした。

 国道38号の白糠〜浦幌間を走るのは42年ぶりと書いたが、それは私が北海道をバイクで初めて走った時の事で、CL90の改造車で摩周湖や阿寒湖を周った帰りだった。

 今回走った国道38号の直別〜浦幌間には幾つかの峠やトンネルが有ったのだが、その殆ど(浦幌近くのトンネルは通った様な気がしたが?)に私は記憶が無かった。

 今回走った道は道幅も広く、峠には登坂車線も有ったりしたから、42年前の道とは別ルートの感もしたのだが、一応ネットでその辺の事を調べてみたがはっきりしなかった。海岸線近くを走った様な気もするのだが、他の道と勘違いしているのかもしれません。

 我々は三日前に通った浦幌の街のバイパスに出て 道の駅 うらほろ  前を通過、休憩を取らずそのまま帯広を目指す。国道38号は幹線国道だけあって交通量が多く、我々は追い越しも殆どせずに車の後ろで黙々と走っていたのだが、私は今日最後のガソリン給油を何処で行うかで悩んでいた。

 昨日の夕方厚床で給油してから我々は既に250km以上走行しており、私のGSX−Rの燃料警告灯は先ほどから点滅を繰り返していて給油するよう催促しているのだが、ここで給油してしまうとフェリー乗り場の在る苫小牧東港に行くまでにもう一度給油しなければならなくなる可能性が有った。

 帯広で給油すれば間に合う事は過去の実績から分かっていたが、この状況では私以外の二台(満タン17リットル)が帯広に到着する前にガス欠する可能性が出て来た。前回の給油を落石が霧多布にしていればこんな心配をする必要は無かったのだが、私は悩んでいた。

 豊頃で道路の右側にガソリンスタンドを発見したのだが、右折するのが面倒だったので左側のGSを探したら見付けられないまま豊頃の街を通り過ぎてしまった。次にGSが有りそうなのは幕別なのだが、幕別と帯広は目と鼻の先で私は帯広まで我慢する事も考えていた。

 豊頃と幕別の間は真っすぐな道が延々と続き、私は本気でガス欠を心配してしまったのだが、何とか幕別まで辿り着き道路右側にGSを発見した時、私は即ウインカーを右に揚げてしまいました。先の事よりガス欠の恐怖から逃れたかったのです。

 結局、我々は厚床から300km近く走っていたのだが、給油してみるとスペシャルステージが無かった事も有り帯広まで走れるだけのガソリンが残っていた事が判明する。ガソリンタンクの公称容量よりガソリンが多く入る経験を何回もしている我々(私は1リットルの余裕が有る)は、七月のプチ北海道でガス欠を経験した事も有りガス欠に対し神経過敏になったっておりましたね。

 一日で長い距離を走る我々の場合、出来るだけ時間的な余裕を作る為休憩とガソリン給油を同時に行うようにしていて、そんな積み重ねが目的地へ予定通りに到着する事に繋がるのである。長距離ツーリングでは、休憩や給油や食事等の止まっている時間を総合的にマネージメントする事が必要なのである。

 特に今回の様にフェリーの乗船時間が決まっている場合の時間マネージメントは重要で、何かトラブルが有った場合の対処法も頭に入れておく必要が有る。今回私が考えていた時間短縮法は高速道路を活用する事だったが、幸いにも今回それを使う事は有りませんでした。

 給油を終えた我々は、いよいよ豚丼店が在る帯広駅へと向かう。帯広の空は雲が取れ青空が広がっており、今回の北海道で一番良い天気になってきました。


帯広の豚丼


以前とは様変わりしていた帯広駅前。



帯広駅 北口広場



テイクアウトの窓口も有る 豚丼のぶたはげ
 幕別から帯広は15km程の距離で、途中以前泊まった事の有る十勝川温泉に向かう十勝中央大橋(別名 白鳥大橋)を懐かしく見たり、帯広市街に入った所に在るバイク屋さん(以前焼き付いたNSR250のパーツを探して立ち寄った)見付けてその時の事を思い出したりしていたら、帯広駅前に到着してしまいました。

 帯広駅近くの六花亭は以前(2004年)と変わっていなようだったが、帯広駅(北口)は近代的な大きな駅ビルに変わっていた。駅前広場も以前の面影は全く無く、以前駅の左側に在った交番も無くなっておりました。(駅の右側に移動したようです)

 あまりの変わりようにバイクを何処へ止めるか戸惑ってしまった私だったが、戸惑っていたのが我々だけでは無かった。カワサキ Ninja 250R が一台(本州ナンバー)広場の縁石沿いに止まっていて、周りをキョロキョロ見回しておりました。

 彼には ホンダ ホーネット250 の相棒がいた事を後で知る事になるのだが、帯広駅前には車のパーキングは整備されていてもバイクのパーキングは見当たりませんでした。

 こんな時判断が早いのが場数を踏んでいる10Rで、彼は二輪の特性を生かし広場に有った地下への入口?横にバイクを止め、我々もその後に続きその横に並べてバイクを止めた。

 とにかく帯広駅前の広場は秋田駅の広場とは比較にならない位広く、歩いている人も疎らで邪魔になる事は無かったのだが、私は周りの状況を確認しながらイグニッションスイッチを切る。

 バイクから降りた我々は、早速10Rの案内(場所はリサーチ済み)で豚丼店が在る駅ビルの1階に向かうと、お店は入口を入った直ぐの所に在りました。

レギュラーサイズ 四枚 890円


豚丼の価格は載っている豚肉の数で決まる、
 お店は 豚丼ぶたはげ と言うチョッと変わった名前(その由来は知らない)の創業昭和九年のお店で、店内は結構混んでおりましたが、丁度カウンター席が空いて我々は待たずに席に着く事が出来た。

 メニューを見ると豚丼の値段は豚肉の枚数で決まるようで、四枚の物が890円(レギュラー)、六枚が1,160円(L)、二枚(S)となっていた。

 駅舎内のお店とあって、それぞれのサイズ 30円+ でお弁当(駅弁)が販売されており、お土産用の冷凍パック1,580円(2人前)も販売されておりました。

 我々は価格的にも手頃な四枚 890円をオーダーしたのだが、他の多くのお客さんは六枚の丼を注文しておりました。場所柄旅行客や出張客が多い様に見受けられ、折角だから六枚みたいな声も聞こえておりましたね。



お土産用の冷凍パック 2人前 1,580円


 カウンターの中では、豚肉を炭火で焼く人、丼にご飯を盛って焼き上がった豚肉をタレに潜らせ盛付する人と、しっかり分業化された工程で豚丼が作られており、ラーメン店の様に店内には威勢の良い掛け声が飛び交っておりました。

 注文が有ってから豚肉を焼き始めるようで、少し時間が掛って豚丼が運ばれて来る。

 豚肉で上面を覆われた丼は、肉の上にグリーンピースが載って色取りが添えられており、私が今まで食べて来た豚丼とは肉の感じが少し違うように見えました。

 私はこれまで北海道各地で幾つもの豚丼を食べて来たが、豚丼発祥の地 帯広の豚丼 を食べるのは今回が初めてで、本場の豚丼がどんな物なのか期待に胸を膨らませておりました。

 帯広の豚丼と言えば、私的には七年前に食べ損ねた 帯広豚丼の元祖(創業八年)と言われる ぱんちょう が有ったのだが、七年前と同じ理由で今回もそれは果たせなかった。

 しかし今回、帯広豚丼の老舗の一つ 豚丼たは の豚丼を食べる機会が巡ってきて、私は運ばれて来た豚丼を前にして、先ずは豚肉を一枚取って口に運ぶ。

 私が考えていたより柔らかい豚肉は、一口で噛み切る事が出来、肉にからんがタレの味が絶妙で、これまで食べた豚丼の肉とは全く別物だった。

 北海道産の厳選された豚の選ばれた部位を使っているという豚肉は、炭火で焙られ秘伝のタレで味付けされてご飯とコラボレートされる訳だが、豚丼ぶたはげ の豚丼は私が今まで食べた豚丼の中で文句無しで一番美味しい豚丼でした。豚肉をじっくり味わいながらも一気に丼を平らげてしまった私は、米粒一つ無く綺麗に空になった丼を見つめながら箸を置く。

  < 大満足でした。 >

 この豚丼を食べさせてくれ執念の男 10R に私は大いに感謝したのだが、気になっていた疑問をぶつけてみた。

 「帯広豚丼の元祖 ぱんちょう とちらが美味しいの?」

 ぱんちょう の豚丼も食べた事が有る10Rのご意見は、ぱんちょう と同じ位美味しいと言うか、こちらの方が上?みたいな事のようで、10Rもまた 豚丼ぶたはげ の豚丼に大満足のご様子でした。

 話は変わるが、最近牛丼の吉野家から 十勝から学んだと云う 焼味豚丼 と言うメニューが発売されたようだ。世界中から厳選した食材を使用して

  • 豚肉・・・スペイン、フランス、その他
  • キャベツ・・・国産
  • 米・・・国産
吉野家がどれだけ 十勝の豚丼の味 を再現出来ているのか気になるところだが、残念ながらまだ行けていない。近い内に食べてみたいと考えているのだが、大企業が帯広の豚丼を作るとどうなるのでしょうかね? 興味津々!!

一気に 穂別 ポレポーレ




我々の隣にバイクを停めたお二人さん。



 昼食を終えバイクの所に戻ってみると、我々のバイクの横に先ほどの Ninja 250R と、お仲間の ホーネット250 が止まっていた。

 駐車場所に困っていた彼らは、我々が広場にバイクを停めたのを見てその横にバイクを停めたようである。

 < 赤信号 皆で渡れば怖くない。 >  的な事だと思うが、

彼らに取って我々は救世主であったのかもしれません?

 彼らは我々より早く出発して行ったが、最近カウル付250ccオンロードバイク(Ninja 250 や CBR250R等・・・)でツーリングしている姿をよく見掛けるようになったように思う。乗っているのはエントリーライダーが多いように思うが、これは良い傾向だと思う。

 今バイクに乗っているライダーの中心は1980年代から1990年代のバイクブーム時代に乗り始めたライダ−が多い様に思うが、今の社会情勢の中でバイクに乗ろうという若者が最近徐々にでも増えているとしたらこれは良い傾向である。

 それは日本のバイク業界の将来に取って良い傾向であると私は思うのだが、バイクブーム時代の団塊世代ライダーがバイクから降りる時は必ず来る訳で、そうなった時日本のバイク業界はどうなるでしょうね? 多分私はその時を目の当りにする事は無いと思うけど、バイク業界に携わる者としてはあまり考えたくない話題でしたね?

 彼らから少し遅れて帯広駅を出発した我々は、国道38号に戻って狩勝峠を目指す。帯広付近は片側二車線の広い国道38号も郊外で出ると片側一車線に変わるのだが、ふと道路端を見るとパトカーが止まっていた。そういえば、直別の先の登坂車線が終わって片側一車線に変わる所にもパトカーが止まっていた。

 車線が減少する所に彼らが何故止まっているのか理由を知りたいところだが、十勝地方では車線が減少する所にパトカーが止まっている確率が高いようです。 「 だからどうした。 」 と言われそうだが、そう言う事です。

 国道38号を淡々と走った我々は、狩勝峠までやって来た。峠手前のローソンが見えたらスピードを制御し、その先のパーキングを通過する。今日はその筋の方々の姿は見えなかったが、この先にも関門が有り私はそれなりのスピードで狩勝峠を上り始めた。

 今日の狩勝峠は車が疎らで走り易い環境には有ったが、私はサホロモータースポーツランドを過ぎてから深いバンク角を楽しむ事にした。登坂車線が終わってからも暫く車は現わせず、今回は覆道までフリーで走る事が出来ました。私は覆道をf出て、峠のパーキングにバイクを入れ休憩する事にした。


狩勝峠到着


狩勝峠を走った後のリヤタイヤ。
今回はバンク角が浅かったようです。

 私がこのパーキングにバイクを止めたのは久しぶりで、トイレが以前と変わって綺麗になっていたような気がしたが、ハッキリした事は分かりません。今日はウィークデイとあって、パーキングに車も人も殆どおらず閑散としている中、私は暖かい日差しを浴びながら缶コーヒーを飲んで休憩を取る。

 私は今回の狩勝峠でスロットルを開け切れなかったが、10Rは私と違って七月の時より走れたようで顔が綻んでおりました。一方K9は、自分の走りに納得がいかなかったようで、サイドの余ったリヤタイヤを見つめながら立ち尽くしておりましたね。

 休憩を終えた我々は、狩勝峠を下って落合に出て道道1117号に左折、そのまま道道137号に入ってトマムに出る。ツインタワーのホテル群を見ながらトマムリゾート前を通過し占冠までの高速ステージに突入する。

 今回の北海道最後のスペシャルステージのここでも、私は無難な走りに終始してしまったのだが、今回の北海道は安全マージンを大きく取った守りの走りになっていたのは否めない。

 自身の走りを見直すという点からもそれはそれで良かったのだが、バイクを走らせるのにも知らず知らずの内に色々な事が影響している事を感じた今回の北海道だった。

 占冠の道の駅の前を右折して国道274号に出た我々は、車の流れに乗って 樹海温泉 はくあ まで走り、道道74号に入って 穂別の ポレポーレ に向かう。

 走り慣れた道を楽しみながら走った我々は、一年ぶりにポレポーレの前にバイクを止める。我々がバイクから降りていると、ポレポーレに泊まっている工事関係者の男性が我々に一瞥して中に入って行くのが見えた。


鵡川の ラーメン 秀来


穂別 民宿 ポレポーレ


 彼に少し遅れて我々が玄関に行くと、おかあさんが出て来た。先ほどの彼が玄関先にバイクに乗った連中が来ている事をおかあさんに告げたようで、おかあさんはバイクが止まったと聞いて我々が来た事を察知したようだった。

 実は今回の北海道一泊目をポレポーレにしようと私がお母さんに電話した時、結局満室で泊まる事は出来なかったのだが、最終日に立ち寄って渡したい物が有る事を話していて、バイクが前に止まった話を聞いておかあさんは我々が来た事を直感したようである。

 私は前回来た時に撮った写真をおかあさんに渡して失礼しようと考えていたのだが、お母さんが上がって休んで行きなさいと言ってくれて、遠慮無く休憩させてもらう事にした。


コーヒーをご馳走になって休憩する。

 コーヒーをご馳走になりながら話している内に夕食の話になって、前に教えてもらった鵡川の宝龍ラーメンより美味しいラーメン店が鵡川に有る事と言う話になった。

 そういえば前回も宝龍ラーメンと違うラーメン店の話していたような気がするが、前回は場所が分かり易い宝龍ラーメンをお母さんは教えてくれたようだった。

 おかあさんは鵡川に在ると云うもう一つラーメン店の 天塩ラーメン (おかあさんは てん塩ラーメン と言っていたが、 あま塩ラーメン と読む? 私は て塩ラーメン と読むのだと思っていた) が美味しいと言っていたのだが、そのラーメン店の名前を思い出せなかった。


カウンターだけの小さなお店 秀来
 結局、知人に電話を掛けて名前を聞きいてくれたおかあさんは、我々にその ラーメン 秀来 の在る場所を一生懸命説明してくれたのだが、私は実際のところはよく分かっていなかった。しかし、国道から曲がる信号機の場所だけは理解したので行けが何とかなるでしょ。

 我々はポレポーレのおかあさんに見送られて穂別を出発、道道74号を鵡川の ラーメン店 秀来 に向かって走り出す。道道74号の平取への分岐までは黄線も少なく快調に走る(K9もこの道に大分慣れてきたようだ)事が出来たのだが、分岐から先はいつもの様に黄線とトラックで前を塞がれ、車の後ろで時間を過ごす。

 国道235号に出て右折した私は、鵡川に架かる橋を渡って最初の信号を右折した所までは良かったのだが、おかあさんの言っていた 「パセオの所を左折」パセオが良く分からなかった。パセオコープさっぽろのスーパーマーケットの事だったらしのだが、私はスーパーを通り過ぎてからそのスーパーがパセオだった事に気付き、Uターンしてパセオの角まで戻る事になってしまった。

 何とかパセオの角を曲がって次はおかあさんが言っていた 「金物屋さんの先の小路を入る」 の金物屋さんを探したのが、私のイメージする金物屋さんは現れなかった。私の目に映っているホームセンター(ホームコンビニ ツルヤ Homacグループ)がおかあさんの言っていた金物屋さんで有る事に気付いた私は、その先に在る小路を探す。

 「小路を覗き込めば 秀来 の看板が見える筈」 とおかあさんは言っていたので、私はそれらしき小路を覗き込む。すると奥の方に 秀来 と書かれた赤い看板を発見する。私はバイクを少し戻して小路に右折、お店の横のスペースにバイクを停めて早速お店の中へ。

 7〜8人?座れば満席のカウンター席だけの店内はお客さんで満杯状態だったのだが、今回も席が空いて我々は待たずに席に着く事が出来た。このお店は旦那さんと奥さんの二人で切り盛りしているようで、絶妙のコンビでテキパキとラーメンを作っていた。

 我々はおかあさんが言っていた 天塩ラーメン を注文したのだが、ラーメンだけでなくチャーハンやワンタン等の中華のメニューも有って、このお店はラーメン専門店と言う事ではないようでした。

 そして出て来た 天塩ラーメン は、 おかあさんが言っていた通り美味しいラーメンで、我々が期待していた以上の旨さでした。

 私は文字でこのラーメンの美味しさを表現出来ないが、これまで美味しいと評判のラーメン店を幾つも食べ歩いてきた10Rも旨かったと満足した顔をしておりましたので、間違いないと思います。 秀来 は我々が鵡川で夕食を食べる時の定番のお店になりそうです。

 お会計の時、奥さんがお店のポイントカードを渡してくれたのだが、私はカードが埋まる程来れるとは思えなかったのでご遠慮申し上げたが、10Rはしっかりカードにスタンプを貰っておりました。10R カードをスタンプで満杯にする気満々のようで、それ程に 天塩ラーメン を気に入ったようでした。 


天塩ラーメン 730円
※ポインターを当てるとメニューが見られます。

 我々が 天塩ラーメン に満足して外に出てみると、西の空が鮮やかな赤に染まっておりました。沈んだ太陽が上空の雲を独特の赤(マゼンダカラー?)に照らし出すこの現象は、秋田でも秋に一回有るかどうかの現象で本当に綺麗でした。



 我々は国道235号に戻って苫小牧東港フェリー乗り場に向かったのだが、正面には樽前岳や恵庭岳の山々が、マゼンダカラーの雲をバックに黒いシルエットとなって映し出されており、それは北海道の大地が我々を素晴らしい風景で見送ってくれているようでした。 2011 FUNKY IN 北海道  フィナーレ を飾るに相応しい情景でありました。


北海道から秋田へ

苫小牧東港フェリーターミナル到着  牛乳コンテナを積んだトレーラーがドンドン積み込まれていた。

 午後六時過ぎ、我々は無事フェリーターミナルに到着したのだが、フェリーターミナルは何だかいつもと違う雰囲気だった。我々がバイクを停めた横をタンクコンテナを積んだトレーラーが次々とフェリーの中に吸い込まれて行っており、慌ただしい雰囲気だったのだ。

 慌ただしくトレーラーが行き交う中、我々は乗船手続き(10R)やお土産を買う為ターミナルビルへと向かう。二輪の乗船時間はpm6:50頃からで我々はゆっくりと時間を過ごしてバイクに戻ったのだが、トレーラーはまだ盛んに行き交っておりバイクが乗船出来る雰囲気では無かった。


テレビの雨雲レーダー画面。
秋田市以南に秋雨前線のが掛かっていて、
秋田市でも大雨が降っているようである。

 その内バイクの乗船時間が遅れるとのアナウンスが有って、私が近くにいた係り員にその理由を聞いてみると、現在太平洋上に台風が有ってそれが東日本に接近して来ている為、苫小牧港から太平洋側を通って関東方面に向かうフェリーが欠航になったのだと言う。

 そのフェリーに乗れなくなった貨物が日本海側を通るこのフェリーに回って来た為、貨物が増えて積み込みに時間が掛かっているのだと言う。特に先ほどから目立っているタンクコンテナは牛乳を積んだコンテナだそうで、時間的な制約が有る牛乳コンテナを優先して載せているようでした。

 暫く時間が掛かりそうなので、我々は再びターミナルビルに戻って乗船時間まで待つ事にしたのだが、結局我々が乗船したのは出港時間の五分前で、出港は定刻より暫く遅れる事になるのである。

 フェリー乗船時、これまで幾つものドラマを作りだしてきたK9だったが、ここに来て自分の乗船パターンを構築したようで、今回は自身を持って係り員に対応し、バイクを指定された場所に停めたようである。

 客室に上がった我々は寝るスペースを確保し、お風呂に入って北海道の埃を落としさっぱりとした後、売店で乾杯の酒を買って北海道からの無事帰還を祝し乾杯をする。

 明日の走りを心配する必要の無い今宵の宴は延々と続くのだが、私は日付が変わった頃に客室に戻り、明日の朝雨具を着ない事を願いながら眠りに着いたのだが、他のメンバーの事は知りません?


by Ryuta

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